量産型ベジタリアンたこ焼き人

週六回、顔を合わせていても各学生さんの未だ見えていなかった個性がふと見えてくることがある。

夕方にはたこ焼きをみんなに振舞って欲しいと言われたので、快諾。高校生の学生(ケン)と昼食後、学生がたこ焼きを食べるときに飲むドリンクとたこ焼きに足りない材料を買いに行ってほしいとお父さんから言われた。何やら細かい指示をケンは聞いているのだが、もちろん私は分からない。

サクッと昼食を食べて、休憩はほどほどにして、歩いて10分ほどのスーパーに二人で向かった。一緒に行くケンは高校一年生で、住んでいる県で最も偏差値の高い高校に通う。「No. 1 !!!」と私に教えてくれた。一緒にお使いに行くならば、それほど賢い人が居てとても安心だ。

スーパーではキャベツとたこ焼きソースとジュースを買った。頼もしいケンが居るのでスムーズに買い物を終えて、スーパーを出たときに、見覚えのある高校二年生の子(よしみ)を見た気がした。私はケンに「よしみが居た」と言ったが、ケンは「そんなわけはない」というような旨の回答をしたので、そうかと思い、同時に卵を買い忘れていたのでスーパーに戻った。

卵を探していると、声をかけられた。よしみだ。やっぱり居たじゃないか。よしみはお母さんがソースや卵、キャベツをすでに買っていたので、買うのを止めに来たのだ。

ジュース以外返品し、残った一本のジュースを見て、なにやらよしみはケンに何か怒っている。ケンは一生懸命に謝る。お父さんの指示を守っていなかったのだろうか。よしみはお茶を追加で買って、自転車で来たから持って帰ると言ってくれたので、ありがたくお願いした。

結局、頼もしい「No. 1 !!!」のケンと私は手ぶらで帰った。

お使いの後、約束していたバスケットボールで遊んだ後、たこ焼きを焼いた。4人の学生は焼き方を教えてほしいと言うので、もちろんこちらとしても焼いてくれる人が増えると嬉しいので、教える。若干焦げつつも、何とかひっくり返せるようになった。教えた4人はみな呑み込みが早く助かる。ただ、飽きも早いのでこれは困る。最後まで手伝ってくれたのは一人だ。

ベジタリアンたこ焼き

学生はパワフルで一緒にいるとこちらにもエネルギーが増える気がする。限界を超えながら3時間連続でたこ焼きを焼けたのは学生たちのおかげだ。

帰りはお父さんとバイクに二人乗り。妻は朝から首が痛かったから、夜10時にも関わらずお母さんと整体に行ったのだ。父の背中は物理的にもデカい。「学生はみんな喜んでいたよ。ありがとう。」とお父さんから言われた。我很開心。